−菊丸の冒険−

菊丸は、あまり気が進まなさそうな河村を説得して、泳ぐことにしました。

「冷たくっていい気持ち。あっほらタカさん! 小魚もいるよ」

菊丸が嬉しそうに声を弾ませ、水しぶきをあげて湖中に沈み、魚を追いまわし始めました。

そんなふうに無邪気な姿を見せられては、心根の優しい河村には止めることは出来ません。

むしろ、微笑ましくて頬が綻びます。

「しょうがないな。じゃあ黄金のラケットはあきらめて、今日は水遊びをしようか」

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