−菊丸の冒険−

「これは不思議な羽根でのう。ほれ、このように」

老婆が軽く羽根を振ってみせると、老婆と菊丸と海堂は、日の光に溢れていた外から、薄暗い洞窟内へと瞬間移動してしまいました。

「空間を捻じ曲げて別の場所に移動することが出来るんじゃ」

「うんにゃ。間違って深海とか宇宙とかに出ちゃったら危ないな」

こわごわと羽根を見つめる菊丸を、老婆は口端を歪めて笑います。

「賢い子じゃな。そうさな、使わんほうがええ。この羽根をほしがるだろう者が、この先におる。退屈してるんで慰めてやっておくれ。これも人助けじゃよ」

魔女のような老婆が、魔法の羽根を出し、それを欲しがるかもしれない者を慰めろといっている状況・・・その、何者かも老婆と同じく特異な者だろうと思うと気が重くなりました。


関わりあいたくないから逃げる。

忙しいけど寄り道してあげる。

戻る