−菊丸の冒険−

そこには大きな湖がありました。

「危ないな。もう少し霧が続いていて、知らずにこのまま進んでいたら落ちていたかもしれない」

ホッと息をつく大石の右手には、まだ魚を入れた袋が握られています。

魚は狭い袋の中で暴れ始めました。

その姿は、湖に入りたがっているようにも、何かに怯えているようにも見えます。

「どうしたっていうんだ。いつも大人しいのに、こんなことは初めてだ」

大石は困惑したように魚を見つめて眉を寄せました。

魚を湖に逃がしてやろうと言う

俺の第六感が逃げろと告げている

戻る