−菊丸の冒険−

「正解」

不二は、にっこり微笑んで頷きます。

「でも、『恋の花』 とも呼ばれているよ。黒い花には不吉なイメージがあるけれど、どうしてそう呼ばれるようになったんだろうね」

「なんだか極端だなぁ。でも悪い呼ばれ方ばかりだと花も可哀相だもんね」

菊丸の言葉に、不二は大きく頷いてから

「それにしても出入り口は僕たちが今、ここにきた隠し通路だけとは思えない」

スッと眸を開いて黒百合を見つめます。

「多分この花が鍵になっていると思う。いかにも手折ってくれといわんばかりだ」

そういえば、祭壇の奥の岩壁は見ようによっては、硬く閉ざされた扉に見えなくもありません。

黒百合を手折ってみる。

何もしないで引き返す。

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