−菊丸の冒険−
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「わしは水界の王家に使える乳母で、その魚は姫なのじゃ」 老婆は悲しげに吐息をつきました。 「水界は二大勢力に別れており、我らは闘いに敗れた。敵王は、こともあろうか姫を妃によこせと言い出しおったのじゃ。そこで姫を魚の姿に変えて人間界に逃がしたのさ」 老婆が不思議な呪文を唱えると、魚の袋が破裂して中から美しい姫君が現われました。 透けるほど薄い布を幾重にも丁寧に織り込んだ造りのドレスを身に纏い、大きな瞳を潤ませて姫が老婆の元に走ると、ドレスの裾と漆黒の長い髪がサラサラと風に靡きます。 『ばあや、会いたかったわ』 姫を抱しめた老婆は嬉しそうに笑いました。 話の続きを聞く もういいからラケットを探しに行く |
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