−菊丸の冒険−

「菊丸を柱に推奨しても良かったんだが、柱は時期部長への認証でもあるからな。もう3年生の菊丸を柱の位置に据えるわけにはいかん」

不満か? と視線で問い掛ける手塚に、菊丸は首を横に振ります。

手塚が自分に気を遣っているということが珍しくて嬉しくて、少し得をしたような気分にもなりました。

「菊丸。さっきから川の流れる音が聞こえないか?」

「そういえば・・・聞こえる。行ってみようか?」

菊丸たちが水音を頼りに進んでいくと、湖で何者かが魚釣りをしているのを発見しました。

小柄で、背を丸めていて顔はよく見えませんが、不漁のようでブツブツと独りで文句を言っています。

「ちくしょう。ここの魚はグルメなのか? ちっとも釣れやしないじゃないか」

様子を見てみよう。

邪魔になると悪いから立ち去る。

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